登山&のら湯-山道のあっち側

塩沢川温泉

訪問データ

【訪問日・天候】

2003年夏 平日 曇り

新潟県との県境近くに、只見町があります。只見と言えば奥只見丸山スキー場のある奥只見湖。織田裕二主演の「ホワイトアウト」のロケは黒四ダムですが、一部のシーンで奥只見ダムが使われたらしい。

あいや、話がそれました。今回は奥只見とはまったく関係なし。

只見町の国道を逸れて未舗装の林道を暫く行くと、この塩沢川温泉があります。

比較的状態の良い林道を進むと、右に一見しただけでは何の小屋かわからないようなぼろっちい小屋が見えてきます。*写真(1)

道の脇に車を停めて、小さな入口から中を覗くと、朽ちかけた四角い湯舟が。*写真(2)

湯は入っておらず、溜まった雨水の底に赤茶けた泥が堆積しています。かつて共同湯として使っていたんでしょうか。横の壁には、成分分析表が貼ってあります。手入れすればまだ充分使用できそうですが、湯が涸れたとかなんでしょうか。

まあ、今回の目的はここじゃないんで。

小屋の横から小屋の裏手に行くと、小さな川が流れています。土手を川まで降りるのですが、ほんの2m程度の高さなのに、土は脆くしかも急。背の高い雑草に掴まりながらずり降りて行きます。*写真(3)

川は浅く、幅もあまりありません。川を挟んで対岸には、石で囲われた湯船らしきもの。*写真(4)

靴を脱いで、じゃぶじゃぶと対岸に渡ります。

川の水は刺すように冷たい。

対岸には、石で囲われ大雑把に川と隔てられている場所が。これが多分、湯船なんだろうなぁ。*写真(5)

湯舟には淀んだ湯が溜まっています。底から湯が沸いているのでしょう、所々からぽこぽこと泡が上って湯面ではじけ消えます。

…きたない。表面に、油のような膜が張ってて、見るからに汚い。

…入るのか?…これに、入るのか?

逡巡しながら、とりあえずまた川を渡って戻ります。入るべきか、入らざるべきか。と迷いながら、とりあえず服を脱いでいます。

再び対岸に、素っ裸という間抜けな格好で戻ります。

手を入れてみると、水よりはマシかなという程度の温度。油膜が澱んだ表面を眺めていると、ますます入りたくなくなってきます。

やっぱ無理だよな…。

入った…。

足を入れると、底に溜まった泥がむにゅぅと指の間から押し出されます。背中に走る悪寒を感じながら、ゆっくりケツを浸けます。

出た…。

気持ちいいもんじゃない、速攻で出ました。

刺すように冷たい川の水でケツを洗いましたが、こっちの方がなんぼかマシ。子供の頃によく遊んだ小川のような、この景色はいいんだけど。*写真(6)

しかしまさか、いい歳になって川遊びをするようになるとは、思ってもみなかったなぁ。