ホントは午前1時に出発する筈だったんだが…。
もそもそ起き出したのが午前1時。寝起きはなかなか火が入らないという身体の特性から、準備が終わったのが午前2時半。そっからだらだらと結局出発は午前3時でした。
ヘッデンを点けてのそのそと歩き始めます。*写真(1)
季節柄、虫がすごい。灯を目指して突っ込んでくるので、ヘッデンだからそれは顔面に突っ込んでくることを意味してるわけで、とにかくたまったもんじゃない。緊急じゃない夜間登山に使うなら、ザックのショルダーやヒップベルトに取り付けられるようなライトの方が良さそうです。
そもそも何故夜間から歩き始めようと思ったか、そして何故また白毛門かといいますと、いくつかの試みを考えていて、
1.絶対に息を切らさないペースで歩いてみる。
2.膝痛対策のサポーターのテスト。
3.五本指ソックスのテスト。
1の為には充分な登山時間の確保と他人にペースを乱されないことが必要で、2と3ではある程度ルートの長さがないとテストにならないんで、場合によっては笠ヶ岳、その先の朝日岳という計画変更もでき、そこそこキツイルートでもある白毛門が最適かなと。
ちなみに膝サポーターはスポーツ用品ではなく「お医者さんのひざベルト」というもの。五本指ソックスを何故試すかというと、長距離歩くと足の指が重なってしまいそこが必ず水膨れになってしまうので、その解消を図ってのことです。五本指インナーの上に普通の登山ソックスを重ねて穿きました。
さて、出発が遅かったので1時間もしたら夜が明け始めてしまいました。もうちょっとナイトハイクを楽しみたかったのですが…。*写真(2)
そして松ノ木沢の頭にさくっと到着です。3時間40分かかってますが、さくっとです。普通ならとっくに山頂で休憩しているだけの時間ですが、あくまでもさくっとです。
松ノ木沢の頭を過ぎるとほんの少しだけ穏やかな道が続きますが、すぐにまた見上げる急斜面が現れます。*写真(3)
息を切らさないを守ってきたので身体の疲れはありませんが、それでもこの急斜面はうんざりします。
30分ほどして振り返ると、松ノ木沢の頭を過ぎた辺りにおばさんの姿が見えました。と、ガシガシ近付いてきたと思ったら、バビューンと追い抜かれました。少なくとも自分より1時間、おそらくは2時間遅れで出発した筈です。まあ地図に記載されているコースタイムからすると標準的なペースなんでしょうが。
山頂に近付くほどに、道というより岩場になってきます。写真では分かり難いですが、足場の間隔が離れてて少し苦戦します。離れて撮れなかったことで、ここの急峻さを推測して下さい。*写真(4)
殆ど傾斜を緩めることなく、道はそのまま山頂まで突き抜けて行きます。*写真(5)
登りきったかと思ったらそこはまだ山頂ではなく、続いて鎖場が現れます。*写真(6)
鎖場を越えたら、やっと本物の山頂。*写真(7)
山頂から眺める一ノ倉の岩壁はやはり荘厳です。先を見れば笠ヶ岳、その奥に朝日岳が見えます。*写真(8)
おじさんがひょっこり山頂に顔を出しました。なんでも朝日岳まで足を延ばすとか。先行したおばさんの姿はもうありませんでしたから、もちろんおばさんも朝日岳まで行くつもりでしょう。自分は笠ヶ岳まで行こうか少し考えましたが、もういいやって気分。
山頂到着が8時なので、ペースは前回とほぼ変わらず、進歩なし。ただ、一度も息を上げなかったため余力は充分残っています。
帰りにはさらに二組の夫婦とすれ違いました。なんと白毛門、大繁盛じゃんか。こんなに人気があるなんて、と思って聞いたら、本当は谷川岳に行く予定だったのがロープウェイが運休だったので急遽こちらに変更したとのこと。なんだ、やっぱりって感じ。
「お医者さんのひざベルト」ですが、CW-Xの上から付けたにしては懸念されたズレ落ちも僅かで、長時間の登山でも充分に使い物になります。膝痛も発生しませんでした。
問題は五本指ソックス。というよりは二枚重ね。靴の中で足が滑るもんで、下りではつま先が靴に当たって痛てー痛てー。水膨れの兆候は見られなかったのでその点では確かに効果はあったのですが、五本指ソックスは却下かな。
前回の白毛門では1週間に及ぶ筋肉痛に見舞われましたが、ペースを守ったことにより今回は筋肉痛はありませんでした。やっぱペースって大事。遅いけど。