【計画】
近年は冬が始まるのが遅い。白根山でもロープウェイの運行が開始されたのが年末も年末、最後の週。さすがに年末は避けて、新年が過ぎてから行くことにした。ルートは単純にロープウェイ山頂駅からの往復。
【写真(1):ロープウェイ山頂駅を出て】
ロープウェイ開始の8:30を少し過ぎてからロープウェイに乗り、山頂駅に着くと既にボーダーがわさわさと活動中。しかしこちらはボーダーのいない、山頂喫茶しらねを挟んでロックガーデンの反対側を神社方向に歩き出す。期待以上の天気で、ひとつの雲もなく白根山山頂までくっきり。
【写真(2):二荒山神社】
鳥居もほぼ露出していて、この時期の積雪はまだこんなもん。
【写真(3):鹿避けの柵は撤去されている】
登山道の始まりとなる鹿避けの柵。ロックガーデンに咲く高山植物を鹿の食害から守るために設置されている柵だが、この時季は必要ないため巻き上げられている。
【写真(4):七色平分岐】
正月に付けられたのだろうトレースがはっきりと伸びているため、迷う場面もなく七色平分岐まで到着。ここを少し過ぎたところで後方から来た単独行者に追いつかれ、道を譲る。
【写真(5):斜面の雪は深い】
徐々に雪が深くなり、トレースが不明瞭になって行っただろうと思われるが、先行した単独行者のおかげで楽をさせてもらった。単純にこちらの足が遅いから先に行ってもらったのだが、結果的にラッセルを任せてしまったようなもので申し訳なかった。
雪は膝まで埋まるような深さではないが、斜面を横切る所では時々ズボッと股まで潜る。酷いところでは、すたすたズボッ、すたすたズボッ。潜ると抜け出すのにかなり体力を消耗する。せめてワカンでもあればもうちょっと楽だったかもしれない。
【写真(6):急登】
急斜面の直登。迷いやすそうな箇所だが、先行者のおかげで助かった。
この頃から脚が攣り始める。冬は必ず攣るけれど、今回は両足揃って大腿四頭筋と、さらにはふくらはぎ、そして指のこむらがえり。ここまで全体が攣ったのは初めてかも。
【写真(7):樹林帯を抜ける】
急登を過ぎると一旦傾斜は落ちつき、すぐに樹林帯が終わる。
【写真(8):山頂下のガレ場】
再び傾斜がきつくなってきたところでアイゼンを装着。ざくざくのガレ場で歩き難いが、なるべく凍った部分を選んで登る。
がしかし、脚が攣ったままの状態になってしまい、一旦休憩。再び歩き始めようとするが、下り方向に向くと平気なのに上り方向では攣る。
【写真(9):登ってきた道を振り返る】
ここまで登ってきた方を振り返り腰を下ろす。雪を冠した山々が美しい。
ああ、いい天気だ。
まだ時間には余裕があったが、ここで面倒くさくなってしまった。昨年最後の硫黄岳と同じくまたもやだけど、山頂を目の前にもう登る気がしない。こうなってしまうと、もう全く未練はなかったりする。
結局山頂まで行かずに帰ってしまったが、後で考えてみて、あれだけ天気が良い日に今後当たるだろうか、もったいなかったかな、と未練がましい思いが湧いてしまった。山頂そのものはどうでもいいと思う人間なのだが、山頂のあっち側を見てないことが心残り。今度行くときもまた天気に恵まれてくれれば良いのだけれど…。