【写真(1):威圧感のある武甲山】
国道299号を秩父に向かっていると、異様な威圧感を持ってそびえ立つ山に気付かされる。ストライプ模様の異常な山肌を晒す不格好なピラミッドのような山塊は、一度見たら深く記憶に刻みつけられる。石灰岩採掘の結果でその是非を云々する気も全くないのだが、やはり痛々しく見えてしまうのは否めない。
標高は1,304mに過ぎないが、そんな印象の強い山だから登ってみたくなるのは人情。
【写真(2):一の鳥居】
石灰採掘の工場の中をすり抜けて奥へ向かうと、やがて右側に鳥居が見える。鳥居をくぐるとそこが25台程度の駐車スペースとなっている。そしてその奥が登山道の始まり。武甲山山頂には御嶽神社が鎮座しており、いわばここから境内ということか。
【写真(3):最初は緩やかな登り】
最初はよく均された砂利道とコンクリの敷かれた緩やかな上り道。一ヶ所大岩が崩れて転がっている箇所がある。
【写真(4):ここから登山道らしく変わる】
歩き始めて30分弱ほどで丸太の敷かれた階段が現れる。ここからやっと登山道らしくなってきた。
【写真(5):不動滝】
滝であるが水場にもなっている。割った竹で水路が造られ、水が導かれた場所にコップまで用意されている。
【写真(6):大杉の広場】
名前の通り太い杉の立つ広場。ここまでも展望がきく場所はなかったが、この先も展望台に至るまで景色を楽しめる箇所は無い。変化が乏しく、表参道コースはあまり面白くないかもしれない。
【写真(7):山頂部へ到着】
ここに着く少し前、山にターンと衝撃音が響き渡る。石灰採掘の発破だ。
上部に道標が見え、最後の急坂を登りきると山頂の一角に到着。ここまで2時間50分、気軽に臨んだ気持ちに比して案外きつかった。それもその筈、山頂の標高1304mに対して登山口の位置が540m。登り一辺倒で標高差760mを上がることになる。例えば谷川岳の場合、天神峠からだと実質の登りは熊穴沢からだから500m弱を登ればいいだけだから、それよりレベルは上となる。ところが低山徘徊の気分で行ったもんだから、感じるきつさは倍増。
【写真(8):御嶽神社】
山頂部を少し上ると御嶽神社がある。お参りして神社の裏へ回ると頂上への道があり、柵の沿って奥へ行くと第一展望台へと到達する。第一があるから第二もあるのかと思いきや、どこかわからなかった。もしかして第一展望台へ向かう手前の突き当たりがそうだったのか?
【写真(9):展望台から見る秩父市街】
第一展望台からは秩父市街が一望できる。柵の先は切れ落ちた採掘場。昔の山頂はこの柵よりさらに先にあったらしいが、採掘によって崩されてしまい今は無い。