登山&のら湯-山道のあっち側

切明温泉川原の湯

訪問データ

【訪問日・天候】

2002年春 平日 曇り

長野県でありながら新潟県からしか行けなかった陸の孤島、秋山郷。今は奥志賀林道からの雑魚川林道が舗装もされて、ひと昔前よりは長野県側からのアプローチも少しは楽になりましたが、昔の雑魚川林道は荒れ放題、かといって新潟県側からのアプローチも雑魚川林道より100倍マシだったとはいえ舗装路ではなく、まさに陸の孤島でした。

ちなみに少しは山らしい話をすれば、1982年に皇太子殿下が苗場山登山の際、秋山郷の小赤沢から登り始めたそうです。ってまあどうでもいいことですが…。その時に宿泊された和山温泉仁成館は2006年の豪雪で建物が一部損壊、資金の問題で再建の目処立たず現在は宿泊できませんが、立ち寄り湯だけは再開したようです。

なんだか書き出しから話が逸れちゃいましたが、切明温泉は秋山郷の最奥に位置し、付近の中津川の川原ではどこを掘っても湯が出てくるという、有名な野湯スポットがあります。

切明温泉の雄川閣では野湯堀り用のスコップを貸し出しているほどで、シーズン中には大勢が水着で野湯を楽しむ風景が見られるそうです。

「水着で入るのなんて風呂じゃねぇ!」っていう自分にとっては、それゆえ興味をそそられる対象ではなかったのですが、まだ冬も終わらぬ四月というシーズン外れに行くだけ行ってみました。

雄川閣の奥の道を行くと発電所へ向かう吊り橋が架かっていて、この吊り橋を渡った対岸から川原に下りることができます。*写真(1)

対岸に渡ると案内看板が立っていて、手掘りスポットの場所が明記してあります。この看板の横から川原へ下りて行きます。*写真(2)

川原に出て歩き初めてすぐ、大岩の下に大釜が埋められていて湯が溜まっていました。ちょいと無理やり感ありありですが、一番湯船らしい湯船です。*写真(3)

手を入れてみると、あっぢいっ!

きょろきょろ他を当たってみると、水溜まりのような湯溜まりがありました。手を入れてみると若干ぬるめですがまあ入り頃です。しかし浅すぎて尻しか浸かれず、この季節だとちょっと寒い。*写真(4)

深さも大きさもちょうどいい感じの湯船を発見しました。野湯っぽくて風情はなかなか良い感じ。*写真(5)

手を入れてみると、あっぢいっ!

どうもね、野湯にはあんまり良い季節じゃなかったようです。もう少し川の水が増水していれば、いい具合に混ぜて温度調節できたんでしょうが。スコップ持って大工事すればなんとかなりそうではありましたが、そんなに時間をかける気もなかったんで、本日はこれにて終了といたしました。