普通なら1〜2時間も歩けば稜線に出て穏やかな傾斜に変わるところでしょう。
甘い甘い。
これがこのまま最後の最後まで続くんだぜ。
行く手を阻むように次々と現れる障害物。*写真(1)
時折木々の間から谷川岳の雄姿が垣間見れます。*写真(2)
行っても行っても白毛門は攻撃の手を緩めてくれません。白毛門で唯一の鎖場、大岩が立ちはだかります。*写真(3)
手掛かりは多いので鎖を使わなくてもまあ登れますが。よじ登って振り返ればそこそこの高度感。*写真(4)
大岩を越えて少し行けば松ノ木沢の頭に到着です。*写真(5)
時刻は既に11時半。たった3時間で、かなりへとへとになってます。
とりあえずここでおにぎりタイム。まだ雪の残る谷川連峰を眺めながら頬張るコンビニおにぎりは、下で食べるのとは一味違います。
マチガ沢、一ノ倉沢、幽ノ沢の険しい岩壁をスカートのように広げ、トマノ耳オキノ耳、一ノ倉岳、さらに北に目を向ければ武能岳、蓬峠辺りまでが一望です。山頂まで行けば馬蹄形の全容が見渡せることでしょう。
さて、自分は午後4時に行動終了を目安にしています。余裕を見て登りと同じ時間を下りにも当てはめると、折り返しまでに残された時間はあと僅か。まあとりあえずはもう少し進んでみることにしましょう。
暫くはごつごつして歩き難いものの下りが続きます。しかしそれもすぐに終わり、右に切れ落ちた谷を見ながらの急登が始まります。
やがて白毛門山頂がせり上がり、ジジ岩ババ岩を右に山頂近くの突出した岩が覆いかぶさるように見えた所でタイムアップ。*写真(6)
いやまあ、これから始まるかなりの急坂を見て気持ちが挫けたというのがホントのとこなんですが。
下りは号泣でした。
筋肉が終わっても果てしなく続く急坂。
帰った翌日から、ロボット歩きになってしまう程の筋肉痛が一週間も続いたことを報告しておきます。初めて経験する酷さの筋肉痛でした。
ちなみに肝心の迫力ある谷川岩壁の写真がないのは、空気が透明度を失って霞んだ写真しか撮れなかったから。もっと早い時間か冬のキーンと冷えた空気の時に撮らなきゃダメですね。何のために行ったんだか…。