登山&のら湯-山道のあっち側

木曽駒ヶ岳(駒ヶ岳山頂〜中岳巻道〜伊那前岳〜千畳敷)|中央アルプス県立自然公園

山頂には駒ヶ岳神社の社があります。*写真(1)

好きです。山岳信仰の山。ロープウェイがない昔には、相当な苦労を強いられてここに辿り着いたことでしょう。想像するだけで、数時間は過ごせます。

昔、山窩(サンカ)と呼ばれる山岳民族が日本に存在したそうです。戸籍を持たず、幻の漂泊民である山窩。中里介山の「大菩薩峠」にもそれらしい人物が登場します。...謎の山窩。南アルプス中央アルプスの連なる峰々を眺めていると、現代でもまだそういう民族が残っていてもおかしくない(実際、そういう噂は根強く残っています)気にさせられます。

山頂からの360度パノラマ。空想を楽しむのにこんないい場所はありません。現実に引き戻す大勢の騒々しい声さえなければ…。*写真(2)

頂上直下の斜面にへばりつくように建っているのが頂上木曽小屋。よくもこんな場所に小屋を造ったもんです。でもここで迎える朝はさぞかし清々しいだろうな。*写真(3)

さて、頂上でおにぎりを食って引き返したのですが、頂上山荘の辺りでルートがいくつかに分かれています。導標の一番下に、「巻き道(危険)」と。*写真(4)

恐怖症という程ではないけれど、高所は苦手です。(危険)ってどんだけ危険なんだろう。よほどやばい場所なんかな、くわばらくわばら、と敬遠する気満々でいながら何故かするすると巻き道の方へ。

結果的にさほどの危険はなかったんですが、なんでそっちを通ったんかなぁ。*写真(5)*写真(6)

中岳巻き道を抜けると、天狗荘のある広い場所に戻ってきました。

このまま帰ろうか迷いましたが(宝剣に登る気はさらさらない)、なんか気になった伊那前岳方面へ。多分、そちらへ向かう人が誰もいなかったことに引かれたんだと思います。*写真(7)

千畳敷カールの全貌を眺めたいなら、こちらが最適でした。*写真(8)

で、実はこの頃からちょいと雉が撃ちたくなってたんですが、天狗荘のトイレは有料。まだ緊急事態にはなってなかったんで、けちりました。乗越浄土からの下りの衝撃はかなりやばかったですが…。*写真(9)

一眼レフカメラを片手に持ってうろうろしていると、よく写真をお願いされます。なんでかなぁと考えてみたら、そこそこ良い記念写真を期待して頼むのかも。

この日も八丁坂を下りる途中で、登ってきて疲れたのか座り込んでる女性に写真を頼まれました。彼女のコンパクトカメラで撮ってあげたのは、下から見上げて背景が空しかないような写真。帰ってから落ちついて考えてみれば、ちょっと登り返して上から千畳敷を背景に入れ、こんな急坂を登ってきたんだよってことがひと目でわかるような写真を撮ってあげれば良かったなと。すんまそん。うん○の方が切羽詰まり始めて余裕がなかったもんで。


やっとこさロープウェイ頂上駅に辿り着いてトイレに行きましたが、ここのトイレは狭い!

基本的には独りが好きです。

でも、ザックの置き場もないようなトイレに入った時は、誰かに荷物を見てもらって身軽に用を済ませたいもんです。これだけ観光客が多い所だと、外に荷物だけ置いとくのは心配だし。

ザックを背負ったままの雉撃ちは、八丁坂をこなした後ではきつ過ぎる〜。