出かける前日、ザックに荷物を積み込みながら気分は⤵ 出かける前はいつもそう。憂鬱っていうか、面倒くせ〜って感じ。登り始めれば何も考えなくなるのだけれど、そこまでの過程が面倒臭くてたまらない。行きたいのに行きたくないっていうか、そのジレンマ自体がそもそも面倒臭い。
いや、実は登山という行為そのものもあまり好きじゃないのだろうな。自分は、ただその場所に行ってみたいだけで、なにも苦しい思いしてまで足で歩かなくたっていいじゃない、とも思う。とか言いつつも、いくら絶景でも車でぽんと辿り着ける場所では満足できなかったりするから、ちょっと脳みそ足りんのじゃないかと我ながら思ったり。
いざ山頂に着いても早く帰りたいと思ってしまうし、下山した後はもう来なくていいや、と思ってる。その癖、一晩寝て翌日になればもう「山ん中に戻りて〜」とか考えてるところが学習能力の低さっていうか…。
と、全く今回の登山と関係ないところから書き出したのは、まあぶっちゃけ書くことがあまり無いからで、その割には道程のポイントとなる写真の点数が多めで二ページ分になってしまったもんだから、どうすっかなぁと。
と、また行数を稼いでから本題に入ります。
昔々、八ヶ岳と富士山は高さを張りあっていたそうです。「私の方が背が高いわ、ふんっ!!」と富士が背伸びをしてみせれば、「あたしの方が高くて美しいわよ、ふんむっ!!!」と八ヶ岳が負けじと背伸びをします。峰の松目にいた如来様がそれを見かね、「水裁判じゃ〜。決着つけちゃる。」と、富士の頭と八ヶ岳の頭に長い樋をかけ、夏沢の水を注ぎました。すると水は富士の方へ勢い良く流れ、八ヶ岳Win。その結果に、キーッ!!と我を失った富士は八ヶ岳を超ハイパードロップキックで粉砕。現在のように八ヶ岳は八つの峰に割れ、富士山が日本一の高さになったということです。
ていう四コマ漫画にできそうな有名な神話を知っていたので、今回は硫黄岳のついでに八ヶ岳の八つの峰をすべて一望できるという峰の松目も目指すつもり。
と、またもやさらっと行数を稼いでから、桜平を出発です。*写真(1)
夏沢鉱泉までは林道でどうということはないのでする〜っと通過、オーレン小屋までは特に記憶も残ってないのでこれもする〜っと通過します。*写真(2) *写真(3) *写真(4)
オーレン小屋を過ぎた辺りからぽつぽつと雨。若干傾斜が強くなった樹林帯を登り詰めると夏沢峠に到着です。*写真(5)
夏沢峠には山彦荘とヒュッテ夏沢が隣り合って建っています。看板には本沢温泉の文字。ここを超えて反対側に下りれば本沢温泉か〜と思うとそっちに行きたくなりましたが、今日の目的はそっちじゃないとここは我慢。山彦荘とヒュッテ夏沢の間をすり抜けて硫黄岳山頂を目指します。
夏沢峠の先で噴火の跡を伺わせる崖の縁を歩き、そこを過ぎれば硫黄岳の裾に着きます。*写真(6)
そこからは若干きつめの登り。*写真(7)
イッキに高度を稼ぎ、流れの速い雲の間に見え隠れする夏沢峠はあっという間に小さくなっています。*写真(8)