登山&のら湯-山道のあっち側

硫黄岳(夏沢峠〜硫黄岳山頂〜赤岩の頭〜オーレン小屋)|八ヶ岳中信高原国定公園

森林限界を超えるとそれまで無風だったのが一転、ものすごい風に煽られながら荒涼とした景色の中を進むことになりました。*写真(1)

もう寒い寒い。すっかり雲の中に入ってしまい、視界も10m前後しかありません。登山道を示すケルンがいくつも積まれているのですが、行く手にうっすらと見えるケルンを目指してただ歩くのみです。*写真(2)

なだらかな山容からいきなり爆裂火口に切れ落ちている硫黄岳です。ケルンの横が崖だったりするので、ああ、なるほどなと思いました。やけにでかいケルンですが、積雪期や視界が悪い時、必ずケルンの西側を歩くように注意する必要があるのですね。*写真(3)

ひとつケルンに着いては風を避けて休み、また次のケルンに着いては風を避けて休み、を繰り返しているうちに山頂も間近になって来ました。*写真(4)

ほんでもって山頂に到着。が…、

ああ、なんも見えねえ…

桜平には満杯になろうかという車の数が駐車していたのに、山頂には誰もいません。まあ、こんだけすっぽり雲の中じゃあ、とっとと通過するしかないわなぁ。風も激しいし。*写真(5)

もう写真撮るどころじゃないので、自分もとっとと下ることにしました。

赤岩の頭方面に向けて下り始めます。*写真(6) *写真(7)

すぐに赤岳鉱泉、オーレン小屋等へのルートが集まる交差路に到着。*写真(8)

真っ直ぐ行けば赤岩の頭を経て峰の松目ですが、行く気も起きません。八ヶ岳の峰々を一望できる筈が、このガスですし。

早く帰ろ、という気持ちが強くなり、交差路をさっさと右に折れて樹林帯を下り、オーレン小屋に向かいました。*写真(9)

しかしなぁ、横岳方面から眺めてなだらかな山容が気に入ったから来てみたのに、その片鱗さえも味わうことができなかったとはね…。