登山&のら湯-山道のあっち側

広河原の湯 (2)

途中からルートは不鮮明になって行き、薮の中を進まねばならない個所もありました。しかし川から外れなければ大丈夫だし、所々に赤いリボンが付けられて不安感はありません。*写真(1)

浅いけど流れの速い徒渉点では、水から飛び出た石の頭を狙って歩きますが、流れに洗われ濡れているので滑りやすく慎重さが必要です。*写真(2)

靴が完全に潜る徒渉点もあり、途中からスパッツを付けました。

川幅が広く流れも緩くて浅い徒渉点まで来たら、ゴールはもうすぐです。*写真(3)

スパッツを付けているのでばしゃばしゃと渡っても水が入って来なく、こりゃいいやと調子こいてしまいました。渡りきる寸前、深みに足を取られてバランスを崩し、こけやしませんでしたが立て直す間に靴の中まで怒濤のように水が浸入。ぐちょぐちょに濡れてしまってげんなりです。

ぐっぽぐっぽと音を立てながら暫く歩くと、最後の徒渉点です。川の向こう岸にブルーシートの湯船が見えています。*写真(4)

もう靴はぐじょぐじょに濡れているので、気にせずじゃばじゃばと渡りました。

ブルーシートの湯船にはなみなみと湯が溜まっています。温度も入り頃でちょうど良い。最近誰か来たようで、汚れもなく澄んだ湯です。

狂喜しながら入湯。

川のせせらぎとさらさら流れる心地よい風。風に揺れる紅葉。穏やかな秋の日差し。いやあ、最高です。極上のひと時を過ごすことができました。*写真(5)

広河原の湯の先にある湯沢噴泉塔でも入浴できる場所があるといいます。しかしこの日は既に昼を過ぎており、日が短い今の季節を考えるととてもそこまで往復している時間はありません。

というか、これだけ極上の湯を味わった後でさらに先に進もうという気が失せてしまったというのがホントのところなんですが…。

名残を惜しむように一時間以上だらだらと過ごした後、今度来る時は噴泉塔まで行くぞー!とリベンジを誓いながら、ぐっちゃりと濡れて乾いていない靴下に足を通したのでした。