登山&のら湯-山道のあっち側

怠け者の登山術 » バテない技術 » トレーニング » バランス感覚の向上

中年と呼ばれる歳になって以降は、意識しないところで身体機能が徐々に低下していってます。自分で唖然とする場面を何度も経験する筈です。

中高年登山で多い事故に、躓いて転び怪我をするというのがあります。笑って済ませられるような怪我ならいいですが、骨折することも多いし、転んだ場所が悪ければ滑落、下手すりゃ死亡です。この手の事故は今や道迷いに次ぐ事故件数です。

バランス感覚は若い頃とは違って衰えています。といっても、多少は反応速度が鈍くなったかもしれませんが、原因の大部分を占めるのは筋肉が衰えたためであると言えるでしょう。軽く躓いただけなのにリカバリーできない、ホントに何でもないような所で転んでしまうというのは、若ければ滅多に起こらない事です。

しかし筋肉の衰えであるならば、鍛えることが可能です。年齢のせいばかりにはできません。

バランスを保つために使う筋肉を酷使すると、意外に疲れるものです。そういった細かい筋肉の衰えは登山中の疲労にも繋がります。

片足で何分立っていられますか?さらに、片足でスクワットはできますか?

川原歩き

道は全て舗装されいたる所に手摺りがある至れり尽くせりの都市生活では、微妙なバランスを維持する筋肉は衰える一方です。

川原には大小様々な形の石が敷き詰められています。ぐらぐらする不安定な石もあります。そこを走れば、効果の高いバランス訓練になります。瞬時に安定した石を見分ける練習にもなります。バランス感覚を養うためには最もオススメできる方法です。

しかしこの方法の欠点は、登山と同じくらい手近じゃないということでしょうか。

バランスディスク

室内で手軽にトレーニング出来るのが、バランスディスクを使う方法です。

空気の入った円形座布団のようなもので、この上に立つだけでバランス感覚が養えます。ただ、いきなり片足立ちとかは難しいと思いますので、最初はバランスディスクをふたつ用意して、並べて置いたバランスディスクの上に両足で立つことから始めるのが良いと思います。

慣れてきたらひとつのバランスディスクの上に両足で立つ。さらに慣れたら片足で立つという風にトレーニングします。バランスディスクの上でスクワットとか他のトレーニングと組み合わせると効果的です。