
山はその年その年で状況が変化します。ルートの選定から始まって最新の情報を集めることも書かせない作業です。
そんな面倒くせ〜ことしてまで行きたくね〜って人もいるかもしれませんが、そういう人は行かない方が身のためです。特に温泉系の登山者は不用心な人が多いように感じます。まだ残雪も残っているのにジーンズ・スニーカーでずぶ濡れになって来た人がいるって、ある小屋の女将が嘆いていました。もう春だから雪が残ってるなんて考えてもいなかったのでしょうね。
地図・ガイドブック
まず登山地図を買ってルートの所要時間や難易度を調べて、山行プランを練ります。登山地図にはメジャーなルートならコース概要も付属しており、簡単な所なら登山地図だけで用が足ります。もし不安が残るならガイドブックも購入してさらに詳しく調べます。もし長距離ならエスケープルートも検討しておきます。
野湯を目指す場合には1/25000地形図が必要になります。地形図で怪しい温泉マークを探すのも楽しいものです。
GPSを持っているなら、ルートマップを作成してGPSに転送しておきます。メジャーなルートしか通らないならまあ必要ないでしょうが。
地図からはかなりの情報が得られますので、地図でルートを辿りながら充分にシミュレートすることは必要な作業です。観光地案内みたいなガイドブックしか持たずに行って道迷い遭難する例は以外に多いのです。例え短いルートで1時間で着くよと人に聞いていたとしても、油断せずに自分で必ず地図で確認しておかなければなりません。
インターネット
机上シミュレーションと同時進行で、ネットからも情報を集めます。同じ季節に行った人のブログなどから有用な情報を得られることもあります。但し、そこに書いていることが何年に行ったものなのかは注意する必要があります。
最も信頼が置けるのは、山小屋のWEBサイトです。最新の情報を提供しているので必ずチェックします。有名な山域では観光協会などが登山情報を提供しているのでそこもチェックします。また、山岳遭難対策協議会や地元警察のサイトが山岳情報を提供している山域もあります。
天候の確認
登山日の1〜2週間前から直前まで天気図の確認をします。テレビの天気予報は基本的に平地での天気なので、山の上では当てになりません。インターネットで天気図が見れますので、それを登山日まで数日間チェックして天気図の変化を追います。低気圧の動きを追ってみることによって、天候の予測が立てやすくなります。
また、天気予報の晴れマークや雨マークだけではわからない天候の変化予想も天気図からできます。高層天気図も合わせて見れば、山での風の強さや気温の予測もできます。特に秋シーズンは、寒気の流入に注意して下さい。
とにかく、天候が少しでも悪そうなら登山はやめることが吉です。悪天の予想が外れて晴れてしまい悔しい思いをしたって、楽観して荒天につかまるよりずっとマシじゃないですか。蛮勇よりも憶病者であれです。
現地連絡
去年あった登山道が今年も同じ状況とは限りません。また、昨日と今日が同じとも限りません。土砂で埋まったり登山道が流されたり、落石が多くて通行禁止措置がとられていたり、崩落箇所を避けて迂回路に付け替えられている場合もあります。
登山の前日か当日に山小屋に連絡して登山道の状況や注意点を確認して下さい。百名山であれば登山口付近にある旅館や民宿などからも情報が得られる場合があります。
登山者の多い山域に限りますが、登山口に登山指導センターを設置している所もあります。まさに今から登るって時に最も新鮮な情報が得られますので、あったら出発時に立ち寄って下さい。